お寺や神社を訪れる時の参拝は、仏様や神様への尊敬の表現です。
しかし、お寺と神社では参拝の方法が異なりますし、特にお寺での願い事にはよく誤解があります。実際のところはどうなのでしょうか。
実は、お寺で願い事をしてはいけないという明確なルールは存在しません。
元々、お寺や神社が願い事をするための場所ではなかったこともありますが、願い事に適さないお寺もあるのは事実です。
この記事では、「お寺で願い事をしてはいけない」という誤解がどのようにして生まれたのか、また、お寺で願い事をすることが適していない理由について、正しい伝統や習慣と共に説明します。
お寺での願い事に関する誤解とその理由
お寺で願い事をしてはいけないとされているが、実際にはそうではない理由を探ってみましょう。
この誤解の背景には、過去にお寺が葬儀の場所として使われていたことが一因と考えられています。
しかし、現代のお寺の役割はこれとは異なります。
昔のお寺は葬儀場所だけでなく、地域社会の教育や福祉、文化活動の中心でもありました。
「寺子屋」はその一例です。そうした背景から、お寺はもともと願い事をするための場ではなかったのです。
しかし、現代では多くの人が特定のお寺で願い事をします。
関東の成田山新勝寺や浅草寺、関西の京都にある鈴虫寺などは、願い事を目的に訪れる人々で賑わいます。
鈴虫寺は願い事が叶う場所としてメディアにも取り上げられ、願い事の方法も紹介されています。
筆者もこのような方法で願い事をした経験があります。現在は、お寺で願い事をしてはいけないという厳格な決まりはないと言えます。
ただし、宗派によって願い事に適さないお寺もあります。
例えば、禅宗や浄土真宗など密教系以外の宗派では、願い事をするのに不向きとされています。
一方で、成田山新勝寺や浅草寺、鈴虫寺など密教系のお寺では、願い事をすることに問題はありません。
初詣でのお寺における願い事の仕方と適切な言葉遣い
お寺で初詣の際に願い事をするときは、まず願い事を直接述べるのを避けるのが普通です。
一般的には、自分のことを紹介した後に感謝を表すのが推奨されています。
お寺に初詣に行った際は、
- 最初に自分の名前や住所を言って自己を明らかにする
- 昨年の感謝を述べる
- 願い事をする
以上が一般的な流れです。
また、願い事は一つに絞るべきです。いくつもの願い事をするのではなく、最も重要なものを伝えることが望ましいです。
お寺での参拝時のお金の適切な金額
お寺でも神社でも、参拝時に捧げるお金に特定のルールはありませんが、縁起の良い金額と避けるべき金額があります。
避けるべきお賽銭の金額
避けるべきお賽銭の金額は10円と500円です。
10円は「遠縁」と聞こえるため、縁が遠のくと解釈されます。
500円玉は現在の硬貨で最も高額なため、「これ以上ない」という意味で避けられることがあります。
さらに、65円、75円、85円のお賽銭も避けることが推奨されています。
この理由は、65円は「ろくなご縁がない」、75円は「なんのご縁もない」、85円は「やっぱりご縁がない」と解釈されるためです。
縁起の良いお賽銭の額について
お賽銭を捧げる際、避けるべき金額がある一方で、縁起が良いとされる金額もあります。
これらは語呂合わせや意味から来ています。
- 5円:ご縁
- 15円:十分なご縁
- 25円:二重に良いご縁
- 41円:ずっと良いご縁
- 45円:いつも良いご縁
- 115円:いいご縁
これらの金額に厳密なルールはありませんので、ご自身に合った金額を選ぶことが良いでしょう。
お寺での願い事についてのまとめ
今回hあ、お寺で願い事をしてはいけないのかということについてまとめました。
元々、お寺は願い事をする場所として設けられたわけではありませんでした。
しかし、現代では多くの人が初詣でお寺に願い事や祈願をしに訪れています。
実際、お寺側も願い事の方法を案内していることがあります。これにより、過去にはなかった願い事の習慣が現代では受け入れられていることが理解できます。
ただし、願い事をする際の方法や言葉遣いには一定の注意が必要です。
仏様や神様に対する感謝の気持ちを表すと共に、願い事を行うのが望ましいです。