冬から春にかけて、鮮やかな花を咲かせるパンジーとビオラ。
一見するとよく似たこの2つの花ですが、具体的にはどんな違いがあるのでしょうか？
実は、パンジーとビオラは同じ植物を起源としており、非常に近い関係にあります。
この記事では、パンジーとビオラの違いや見分けるポイント、さらにおすすめの品種について詳しく解説します。
パンジーとビオラ、どこが違うの？
パンジーとビオラはどちらもスミレ科スミレ属に属する植物です。
この分類の近さも、両者が似ている理由のひとつ。
ただし、一般的には花の大きさによって区別されています。
花の大きさによる見分け方
- パンジー: 直径5cm以上の大きな花が特徴
- ビオラ: 直径4cm以下の小ぶりな花が特徴
ただし、両者の境界が明確に決まっているわけではありません。
中間的なサイズを持つ品種もあり、花の大きさだけでは判断しづらい場合もあります。
パンジーとビオラの歴史の違い
パンジーは19世紀初頭に登場し、複数の野生スミレ種を掛け合わせて誕生しました。
一方でビオラは19世紀末に生まれ、パンジーよりも少し後発です。
パンジーはその長い歴史の中で、さまざまな色や形の品種が生み出されてきました。
一方、ビオラも近年では改良が進み、多彩なバリエーションが増えています。
どちらの花も進化を続け、現在ではガーデニングで欠かせない存在となっています。
パンジーとビオラの違いが曖昧に？
最近では、パンジーとビオラの違いがはっきりしなくなってきています。
その理由の一つが、両者の交配が進んでいること。
これにより、見た目や特徴が混ざり合い、区別が難しくなってきました。
- パンジー: 大輪で華やかな印象
- ビオラ: 小花がたくさん咲き、繊細で可愛らしい雰囲気
どれもそれぞれの魅力があり、庭や鉢植えに取り入れるのに最適です。
パンジーとビオラの見分け方
パンジーとビオラを見分ける際には、以下の4つのポイントに注目してみましょう。
- 花の大きさ
- 茎の太さ
- 葉の大きさ
- 花の数
花のサイズによる違い
- パンジー: 花径が5cm以上の大きな花が特徴
- ビオラ: 花径が4cm以下の小ぶりな花が特徴
茎の太さによる違い
- パンジー: 太めの茎が目立ちます
- ビオラ: 細く繊細な茎を持っています
葉の大きさによる違い
- パンジー: 葉が比較的大きい
- ビオラ: 葉が小さくコンパクト
花の数による違い
- パンジー: 咲く花の数は少なめ（例外品種もあり）
- ビオラ: 多くの小花が一度に咲きそろうのが特徴
パンジーは大輪の華やかさが魅力で、庭や花壇を鮮やかに彩ります。
一方、ビオラは小さな花がたくさん咲き、可愛らしい雰囲気を演出してくれます。
パンジーとビオラに共通する育て方
どちらの花も冬の寒さに強く、初心者でも手軽に育てることができます。
栽培方法はほぼ共通しており、特別な手間をかけずに楽しむことが可能です。
パンジーのおすすめ品種
冬の庭を鮮やかに飾るパンジーの中から、特に人気の3品種をご紹介します。
オルキブルーシェード
フリンジ品種の中でも、特に強い波打つような花弁が際立つ一品です。
その存在感は圧倒的で、長年愛され続けているのも納得の魅力を持っています。
深みのある濃い紫の模様から白や紫へと移り変わる美しいグラデーションが特徴で、1株だけでも十分に華やかさを演出できます。
絵になるスミレ
ふんわりとしたフリルが豪華で可愛らしい印象の品種。
栽培が簡単で、ホームセンターなどでも手軽に購入できます。フリルの華やかさが花壇をより一層引き立ててくれます。
F1ピカソ シルバーブルー
淡い青色が特徴で、鮮やかで美しい発色が目を引きます。
他の花を引き立てる絶妙なアクセントとしても活躍しつつ、エレガントな雰囲気の花壇では主役級の存在感を発揮することができます。
花径約8cmの大きな花が魅力の品種です。
どの品種もそれぞれの個性があり、冬のガーデニングを楽しく彩ってくれることでしょう。
お気に入りのパンジーを見つけて、ぜひガーデニングに取り入れてみてください！
ビオラのおすすめ品種
ビオラの中でも特に人気の高い3つの品種をご紹介します。
天使の誘惑
淡い黄色から優しい紫色へと徐々に色が移り変わる、珍しいグラデーションが特徴の品種です。
一見すると二色咲きに見えますが、その変化する色合いの妙を楽しむことができます。
咲くごとに異なるバランスが生まれるのも魅力的。花径は約4.5～5cmです。
コリーナ・テラコッタ
テラコッタ色の花びらが温かみを感じさせる、落ち着いた印象の品種です。
ブラウン系の柔らかな色合いは、冬の庭を春の訪れを感じさせる空間に変えてくれます。
シックで上品ながらも可愛らしさを持ち合わせた、魅力的な花です。
ヌーヴェルヴァーグ
ヌーヴェルヴァーグは30年以上にわたる歴史を持つ品種で、200種類を超える多彩な花色を展開しています。
そのほとんどが落ち着いたシックな雰囲気を醸し出すのが特徴です。
多くの花に茶色がかった模様が施されており、複数を並べて育てると、セピア調のアンティークな雰囲気が楽しめます。
まとめ
パンジーとビオラはどちらもスミレ科スミレ属に属し、主に花の大きさで区別されます。
- パンジー: 直径5cm以上の大輪の花
- ビオラ: 直径4cm以下の小ぶりな花
近年は両者の交配が進み、見た目だけでは区別がつきにくい品種も増えています。そのため、花の大きさだけでなく、茎や葉の太さ、花の数にも注目してみるとよいでしょう。
どちらも寒さに強く育てやすい花なので、初心者でも手軽に楽しめます。今回ご紹介したおすすめ品種を参考に、春の訪れを待ちながらガーデニングを楽しんでみてください！
