握り寿司に一貫は何個?数え方の由来についても!

寿司 数え方 生活
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日本の料理文化には、ユニークな用語や単位が多く存在します。

特に、お寿司を数えるときに用いられる「一貫」という単位は、その代表的な例です。

しかし、多くの人は「一貫」が具体的にどれくらいの量を表しているのかを知らないかもしれません。

そして、寿司一貫は何個のことでしょうか?

今回の記事では、握り寿司の一貫は何個なのか、また数え方の由来をまとめました。

 

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お寿司のサイズの変遷

お寿司のサイズの変遷を振り返ると、元々は「一貫」とは2個の寿司をあらわす言葉でした。

これは、江戸時代の握り寿司の大きさが起源となっています。

当時の寿司は現代のものよりずっと大きく、一貫分の寿司は複数の具材を大胆に盛り合わせたもので、現代の寿司の約8倍のサイズでした。

この大きなサイズの寿司が、「一貫」という単位の起源となったのです。

 

時代とともに寿司のサイズは変化しました。

江戸時代にはある寿司職人が、客が具を選びやすくなるよう、寿司を約40gの小さなサイズに分け始めました。

この新しいサイズは広く受け入れられ、「一貫」として標準化されるようになりました。

しかし、この40gのサイズは現代の一つの寿司と比較しても大きめであり、より食べやすい寿司を目指してさらに小さくなり、「2個で一貫」という考えが生まれました。

 

お寿司の「一貫」という単位に関する現代と伝統の違い お寿司を数えるときの「一貫」という言葉は、現代の寿司文化と伝統的な方法とでは異なる意味を持っています。

 

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現代の寿司の数え方

現在は基本的に、お寿司は「1個を一貫」として数えます

これは、各々の寿司が完結した一つの作品として扱われ、それぞれの独立性が重視される現代の食文化を反映しています。

 

伝統的な寿司の数え方

一方、伝統を尊重する一部の寿司店では、「2個の寿司を一貫」と数える習慣を守っています

この数え方は、寿司がペアで提供されることが多かった古い慣習に根ざしており、特に握り寿司においては、その対称性の美しさや食べ応えを重視しています。

 

この二つの異なる数え方は、寿司の歴史と伝統に深く関連しています。

過去には、寿司は現代よりも大きなサイズで提供されていたため、それを2つに分けて提供する習慣が存在しました。

このように、寿司の数え方は、その文化的背景や歴史の変遷を反映しているのです。

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江戸時代の通貨単位と寿司の重さの関係

江戸時代の日本では、「一文銭」という通貨が使われていました。

その当時の経済システムでは、100枚の一文銭は、「一貫」という単位で数えられ、その価値が認められていました。

 

ただし、実際の取引では96枚の一文銭を紐で結んだ「銭差し」という束が100枚分として取り扱われることが一般的でした。

このため、96枚の一文銭が集められると、100枚と同じ価値を持つ「銭差し一貫」と見なされていたんです。

 

当時の寿司のサイズは、現代のものよりもずっと大きく、一貫の重さが約360gだったと言われています。

江戸時代の人々は、この360gの重さが「銭差し100文」とほぼ同じだと捉え、これを「一貫」と同じと考えたというのが、「一貫」という数え方の起源の一つとされています。

 

寿司の価格と重量単位としての「一貫」

明治から大正時代にかけて、10銭は時折「一貫」として数えられることがありました。

その時代に寿司2個が10銭で販売されていたため、「一貫」として寿司2個を数える習慣が生まれたという説があります。

また、「一貫」とは重量の単位としても使用され、およそ3.75kgを指していました

江戸時代の中期には、押し寿司が流行し、その製造過程で3.75kgの重りを使い圧力をかけることが一般的でした。

これにより、「一貫」という単位が広まり、寿司を握る際にも、寿司の握り方の目安として「一貫」が普及しました。

 

「貫」の起源と寿司の数え方

「貫」という漢字は、「物を貫通する」という意味を持ち、その「貝」の部分は子安貝を表しています。

伝えられるところによれば、子安貝に穴を開けて糸で繋ぐ様子が、この漢字の形成に影響を与えたとされています。

江戸時代には、煮貝を使った寿司が非常に人気があり、煮貝2個を「一貫」として数える習慣があったんです。

このような異なる起源の話は、寿司の数え方が単に量を示すだけでなく、文化や時代背景を映し出していることを示しています。

寿司を味わうとき、これらの背景を考えることで、日本の食文化への理解が深まります。

 

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お寿司の単位「一貫」の意味と使い方

「一貫」という単位はお寿司を数えるときに使用され、1つの寿司があれば「一貫」と数えられます。

この単位は、それぞれの寿司が独立した芸術作品であること、そして寿司職人の熟練した技への敬意を表しています。

 

主に握り寿司で用いられる「一貫」は、巻き寿司や散らし寿司などの他の種類ではあまり使われません。

回転寿司では、お皿に乗っているため、「一皿、二皿」と数えます。

また、箱に入ったお寿司は「一折、二折」と数えます。

 

握り寿司を注文する際には、「中トロ二貫、アジ三貫お願いします」といった具体的な言い方が一般的です。

この表現は、寿司屋での注文において重要であり、寿司文化を深く理解するためにも覚えておくべきです。

「一貫」という単位は、各寿司の独自の価値を尊重する重要な要素です。

寿司の文化を深く探求するときには、「一貫」の意味と使い方を理解することで、食体験が一層豊かになります。

 

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まとめ

寿司の「一貫」という数え方は、歴史的な文化変遷を反映しています。

江戸時代、寿司一つの重さは約360gと大きく、これが「一貫」という単位の由来となりました。

その後、寿司職人が40gの小さなサイズの寿司を普及させ、「一貫」として広く認められるようになりました。

昭和時代には、現代に近い約20gのサイズが一般的になり、「寿司1個で一貫」という考え方が主流となりました。

しかし今でも伝統を重視するお店では「寿司2個で一貫」とすることもあります。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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